SHI-NO―呪いは五つの穴にある読了

誰もが優しすぎたのだ。
そして、
誰にも優しさが足りていなかったのだ。
だから、この物語には、どうしようもないほどに―。
「救いが、ない」


読了しました。
推理小説ではトリックものよりもWhy Done it?ものが好きな私にとってはたまらないですね。
点数は10点です。ネタがすごい好きだった。
ちょっと残念な部分はあるんですが、十分許容範囲でした。
今回は幕間ということもありキャラのやり取りも楽しかったです。


以下ネタバレ感想
前半の事件の真相も好きですが、やはり今回は後半ですね。人の狂気と、社会の仕組みみたいなのについてよくかけていたと思います。実際にこういう事件がおこったのならこういうことになるでしょうしね……。そしてこの事件から少女が罪悪感を抱き、この少女の周りの人間環境により更なる悲劇を生み出すっていうシチュエーションがよかったですね。この辺のやりきれなさが読んでいて面白かったです。あまりにも哀しいですが、こういうのが私めっちゃ好きなので(マテ


ただただ、全員、感情を明らかにすれば本当によかったんですよね。それをしなかったためにこうなってしまった。この辺が非常に上手くかけていたと思います。
それに入院していた少女の気持ちもよく描けていたのでほんとによかったです。
前半の事件について。
なんとなく事件の真相について気づいた私は終わっているでしょうか(マテ
いや、なんかわかってしまったんです(汗
犯人として断定できるのは一人→あとがきを始めに読むと今回はWhy Done It?ネタらしいので真相はちょっとかわったもの、という推測でわかりました(汗*1


残念だったのは前半、後半ともに真相を語るシーンが全体的に駆け足だったかなぁ、と。あまりにも力ずくでもっていったというかそういう感じがしました。もう少し個人的には丁寧に書いてほしかったかなぁ、と思います。
さて、事件以外の感想を。
キャラのやりとりがますます面白くなったと思います。
読んでいてほんとに楽しかったです。個人的にはP157以降のやりとりが一番好きでした。
一番わらったのはP89のやりとりですが。
そして今回、先輩のキャラについて評価を改めないとなぁ、と思いました。
P135はほんとにステキでした。他人のためにここまでちゃんと怒れるすごいいい人ですね…。
ほんとにキャラのやりとりも面白かったです。


さて。次巻からは志乃の内面にいくということで楽しみです。
以下こまごまと。
・P157 少年よ、いわれたいのか、それwまぁなんとなく気持ちはわかります(死
・P168の前半の事件と後半の事件のつなぎ方は上手いと思いました、よかったです。
・P175 これはほんとにバカップルの領域ですねw
・P272 嫉妬してる志乃ちゃんがかわいい♪(w
・P275 デレ状態の志乃ちゃんってどんな感じなんでしょうねー(w
あとがきより。
・今回の小ネタは「勉強おしえてあげる」→最後に勉強を教えるってことですね。…ほんとに無意味だ(w

*1:このシリーズはあとがきをいつも一番初めに読んでる