SHI-NO-シノ-空色の未来図 感想

SHI-NO-シノ-空色の未来図 (富士見ミステリー文庫)

SHI-NO-シノ-空色の未来図 (富士見ミステリー文庫)

問題は誰が嘘を吐いているかじゃない。
誰がどれだけの嘘をついているか、である。



読了しました。
今回は、ほんとに今までで一番ミステリしていたと思います。
とにかく上記台詞、初めてみたときは意味がわからないのですが真相をみたとき、なるほど、と感心しました。この仕掛けが見事でした。
点数は7点ですね。
…なんか低いんですが、解決のところがもうちょっと魅力的にかけたのではないかなぁ、と思ってしまうからです。


それはさておき。
この巻では「僕」の元カノが登場します。ほんとに愉快なキャラで、この2人(+幼馴染1人)の過去がほんとにいいなぁ、と思いました。もちろんいつものキャラクタも登場し、僕の元カノを交えたストーリーが展開していきます。
いつもどおり非常に楽しくてよかったです。
次巻はいよいよ二人が出会ったころの話。いったいどんな展開になるでしょうか、楽しみです。



以下ネタバレ
(23日一部修正しました)
とりあえず、完全にだまされた、とおもったのが雄一郎です。
ほんとーにだまされた。
まさか真相を考えると、とても重要なキャラクタだったとは…。
はじめから「僕」が軽口で疑っていたのでほんとに疑えませんでした。


そして「僕」、まさか放火するとはなぁ(汗
たしかにこれから起こることを考えると、放火するのがベターなんですが、やっちゃえるのがすごいな、と。
それだけ、詩葉への愛がつよいというか、詩葉を信用した、ということでしょうか。
しかし、この事件ほとんどの人間が事件に何らかの形でかかわっているって構成がすごいと思います。
犯人が何人もいるんですよね、ほんと。ミステリ、としては本当に珍しいかと。
だから読んでいてほんとに真相がわかりませんでした。
しかし、ほんとに見事だったと思います。


以下こまごまと感想書きます。
P29 そうか、「僕」と志乃ちゃんの子どもは女の子なのかwってかすごい予知でした。っておもったんだけど、これは、ことりの子どもに対する予知かな?(本にそう書いていますね、すみません(汗

158 先輩って一巻のときの事件でちょっと見せましたがむちゃくちゃなところもありますが、ふつーの女の子なんですよね、その辺を感じられていいシーンでした。
P203 ゴムするのよ、って正しい突っ込みかもしれませんが、大物だなぁ、「僕」の母親w、これ以外のシーンでもほんとに楽しい両親だと思いました。
P207 あらすじをみたときも思いましたが、「大きな家族」ってやはり僕の元カノの言葉だったのですね。あと4巻あたりで「僕」がリストカットのあとを見たことがある描写がありましたがこれもやはり元カノでしたか。いろいろ複線が回収されていい感じでした。
P297 庵さんはきっと貧乳ますたーなのでしょう、うんw僕にはとても真似できないや(してどうするw