好き好き大好き超愛してる感想

好き好き大好き超愛してる。 (講談社文庫)

好き好き大好き超愛してる。 (講談社文庫)


リトバスSS大会で何かと話題になっている人なので、ふと読んでみた一冊なのですが。
とにかくこの人はあわなかったorz
もうこの一言に尽きると思うんです。
Amazonで高評価ばかりなのをみてほんとに驚きましたし。
P143のラストの行から、P150の途中の行までずっと改行なしのセリフのターン!ということをやっていたりするのがあわない原因だと思うんだけど…。
もうとにかく波長があわないというかそんなことを久しぶりに感じた人でした。*1
(以下、ネット上でおそらくもっとも酷い雑感…っていうかもう書評になっているのかどうかすら謎)
上記セリフのシーンとか、途中の数ページにわたる改行なしのシーンとか。意図はわかるのです。
多分P143のところは、改行なしにすることによってうざさと、「主人公の失敗がほんとにだめだったこと」を出したかったのでしょうし、P101〜P107の改行なしのシーンは「主人公と柿緒のゆったりとした幸せな日々」みたいなを出しているのだと思うのです。
しかし、それがいまいちうまく私に作用しなかったのが、合わなかった要因1。


そしてこの作品。
実際にあったことと主人公の書いた作中作の二つを交えて、一つの世界を構築するというやり方なんでしょうけどその作中作が個人的にひどすぎた。
ASMAなんて突飛な設定とか、社民党の土井党首とか。特に前者は必要なのかなぁ、と思う。
もうちょっと違う感じで伝えてほしかったなぁ、と思う。
この辺があわなかった要因2


そして最もダメだとおもったのが、P185からの下り。残り3ページで、こんなの書きたかったんだ〜、って書きだすところ。
おそらく、考えるより感じろ、的な本だとP185までを読んでいる時点で思っていたのですが、この3ページでそれがわからなくなったというか。
要因1と要因2
この二つは考えるよりも感じろってことを出したかったのだと思うのですが、最後にこうしてこう書きたかったんだ、って断言してしまうとなんか無理やり終わらせて魅力を殺しているようにしか思えないんですよね。
 特にパスカルの名言なんていらないの極地でしょう。
 いまいち要因1と要因2で構成した雰囲気がうまく働かなくなってしまうというか――私は実際、混乱したのです。


個人的にはそんな本でした。

*1:一人目はオリコン2TOP