没SS公開

チャット中に例のSSの、理樹と佳奈多が結ばれるまでのSSを書くつもりだったんですけど、書きあがりませんでした(死
いや、こうでもしないと加筆修正版書きそうでないので(w
チャットの始めのほうから書いてました。
途中で切れていますのでこちらで公開。








「はぁ…」
 どうして、こんなことになっているのか。真っ暗闇の中、私はため息をつきながら、二時間前のことを思い出していた。


 あのときの私は、どうかしていたのだ。


 風紀委員室におかれていたおまじないの本にあったとおり、10円玉2枚をたてに並べて、「リタフニコウソクイイタ」って3回いって――自分の好きな人の顔を思い浮かべた。
 そして――

「困ったね」


 直枝理樹のその言葉で我にかえる。
 そう、直枝理樹と私が閉じ込められていた。
 

 こんなことしても、何かが変わるわけじゃないのに。
 こんな二人っきりの空間であっても、私は彼に告白できない。
 はっきりと、嫌われるのが怖い。
 葉留佳の想い人だから、というのをあきらめる理由としたが、本心は、そうだった。
 ――なんて、おろかな、私。
 本当に私は何も成長していない。葉留佳と違って。
 もういい、もうでよう、こんなところ。
 自分が惨めになるだけだ。


「どうしよっか」

 直枝理樹がそういう。とりあえず、解呪してでましょう、こんなところ。
 えーーとたしか。
 上半身裸になって、「呪いなんかへの河童」って3回いうんだったわよね。
 …………………………
 ………………
 …………

「ええええええええええええええ!?」
「な、なに、二木さん!?」
 直枝理樹が驚いてこちらをみる。
「ご、ごめん、直枝理樹」
 さっき思い出したことが事実でないことを期待して、もういちどよく思い出す。
「…あははははは」
 無理だった、間違いなく方法はあれだった。


「な、直枝理樹」
「うん?」
「ちょっと、後ろ向いてて」
「…何で?」
「いいから!」

 私がそういうと、直枝理樹が後ろをむいた。
 制服のボタンをはずし、ブラウスのボタンもほんとにゆっくりとはずす。
 ゆっくりとしか、はずせなかった。
「呪いなんかへの河童呪いなんかへの河童呪いなんかへの河童」
 いった。
 泣きそうになった。

 
 10分後。

「あの、まだ?」
 …まだ私たちは閉じ込められていた。私は一つの可能性についてずっと悩んでいた。
 …ブラジャーもはずせと?
「無理…絶対無理よ…」
 いまでさえもはや限界なのだ。
 これ以上なんて――、無理だ。
 でも、やるしかない。だんだん寒くなってきたし。
 手をうしろにまわし、いつもどおりホックをとろうとする。
 たったそれだけの動作がなかなか出来ない。
「う、ひっく、ひっく」
 惨め過ぎる。
 なんで、なんで――。
「二木さん!?」
 その言葉に振り返る。
「な、直枝理樹なんで振り向いているのよ!?」
「だ、だって――なんか泣き声みたいなのが聞こえてきたし――な、なんで二木さん、そんな格好――」
「り、理樹には関係ない!と、とりあえず後ろ向いて!」
「…なんか今日の二木さん変だよ」
 ああ、そうよ、変よ、私は!笑いたいなら笑いなさい!
「僕のこと名前で呼ぶし、そんな格好だし」
「え?」
『り、理樹には関係ない!と、とりあえず後ろ向いて!』
 あ…。
 か〜っと顔がまっかになる。私はそのまま、ふさぎこんでしまった。
「二木さん?」
 理樹がよってきた。私は何もいえなかった。
「どうしたの?」
「みないで…」
「え?」
「みないでよ!」
 こんな惨めな姿理樹だけにはみられたくなかった。

(ここでおわり)
#続きがかけない(汗
#はじめは、裸になったあたりで理樹君暴走しておわりだったんだけど、何でこんな話に(汗
#裏設定として、こんな感じで結ばれてあんな性格になった>佳奈多。