ビアンカ・オーバースタディ 感想

ビアンカ・オーバースタディ (星海社FICTIONS)

筒井康隆ということで読んでみました。
ラノベを書くとどういった話を書かれるか気になったので。
…で、よんでみたのですが。

ひどい。
うん、ひどい。


まず開始6ページ目の文章でこれである。


#()内は私の補足。
こうしたウニの(生殖に関する)実験に、わたしはちょっと、飽きてしまっているのだ。
(中略)
やっぱり人間の生殖の仕組みを見たいなあ、と、これは前からの夢なんだけど切実にそう思っている。

 

思考回路が謎すぎます(汗。そしてここから自分のことを好きな男性に「生殖の研究をしているの。それで研究材料にあなたの精子が欲しいの」と言い放つのである。
そして実際に手コキで精子を搾り出すヒロイン。
どんなヒロインだよ!と突っ込みたくなること請け合いです。しかしこの展開すら、まだまともな部類に入るからこの話は侮れない。


基本的に登場人物はキチガイで、伏線なしで唐突な展開がどんどんきて、どんどんハチャメチャな展開になっていきます。
最後のP174〜P175の展開とかどこから突っ込めばいいのやら。
これ高校生が自分の妄想をSSにしてたれながしているんじゃねーの?とかおもってしまうくらいめちゃくちゃな展開なのですが、さすが筒井康隆、というべきか、不思議と話としてまとまっている。
いや、そういうことを気にさせない何かがこの話にはあるのか?
とにかく読後感は不思議な印象を受けました。
面白かったです。